2月28日に発売された「マルコと銀河竜」。タイトルの正式発表後にはオフィシャルサイトのクオリティーに、多くの人が驚かされました。 特に今までのノベルゲームファンが驚いたのはPVやキャラクターデザインにカートゥーンアニメが使用されたことだそうです。海外アニメの新作かと見間違えるほどのカートゥーンアニメはすぐに海外で注目され、体験版のダウンロードが始まるとSNSを中心に人気が上昇。制作サイドにおけるノベルゲームへのこだわりを感じずにはいられなかったようです。
ノベルゲームへの情熱
「マルコと銀河竜」のストーリー。
記憶喪失の孤児・マルコと銀河を治めるドラゴン・アルコが宇宙で宝探し。旅の途中でマルコは母親の手がかりを手に入れる。行先は生まれ故郷の地球だった。
プレイ中に驚かされるのがCGの多さでしょう。ほとんど立ち絵を使わずに常に変化し続けていきます。
これはなぜかというと絵で情報量を増やして文章を少なく伝える手法で、面白さのテンポを重視した結果のようです。また、このタイトルはソーシャルゲームへの対抗心があるのではと思うほどに、様々な表現方法を駆使したノベルゲームといえるでしょう。
今までのノベルゲーム以上に文章のテンポを早くし、細かい部分をCGや動きで伝え、さらにカートゥーンアニメが途中で入ってくる。会話の面白さに力を注いでいることを感じられます。
そして、これまではあまり考えられなかった、カートゥーンアニメの使用も違和感なく融合しプレイヤーたちをビックリさせました。
面白さと最速のテンポを追い求めて
では、カートゥーンアニメを挿入しているシーンの狙いはどこにあるのでしょうか。
止め絵で表現できない部分などを優先的にカートゥーンにしているようです。急にカートゥーンにすることで、リアリティーレベルを意図的に変える狙いもあると思います。こういったリアリティーレベルの差が許容されるのはノベルゲームだからこその表現であり、ノベルゲームの自由度の高さといえるでしょう。
あえてカートゥーンアニメで表現することで、会話におけるギャグのテンポが速くなる利点も考えられているようです。
さらにこのタイトルで重要なことは、ノベルゲームで恋愛要素を無くし、主人公が女子という点でしょう。
制作サイドにとっては大冒険だったと思われます。しかし、ノベルゲームでまだまだやれることがあるという可能性を示したのではないでしょうか。
最速のテンポを求めた結果、恋愛要素が消え、既存のノベルゲームの常識さえも消えていったようです。
注目のカートゥーンアニメの部分で“攻め”の姿勢を見せてくれる「マルコと銀河竜」
ゲーム内で使用されているCGは1000枚を超えています。。さらにこの数字は適切に削った上でのCG枚数といわれています。BGMの曲数も70曲といわれ、ノベルゲームでは相当の曲数です。これもテンポを詰めていった結果、音が無いと伝わらないシーンなど音の力が必要になる場面がでてきたからではないでしょうか。
「マルコと銀河竜」は何より「ノベルゲームはこういうものだ」という固定概念を突き崩し、海外進出も含めて新たなファン層を獲得するために様々な挑戦を行っていること。しかもその挑戦を“やりたいこと”として制作サイドが楽しんで作ったのが伝わってくるゲームだと感じるでしょう。
気になった方は体験版をプレイしてみるか、公式実況プレイ動画を観てみてはいかがでしょうか。