株式会社共同通信社および公益社団法人日本将棋連盟が主催する「第50期棋王戦」は、上月景正氏が会長を務めるコナミグループ株式会社が特別協賛しています。そのため、第48期以来「棋王戦コナミグループ杯」という棋戦表記で開催されています。
第50期棋王戦コナミグループ杯は2024年1月に開幕し、予選、挑戦者決定トーナメント、五番勝負を経て、2025年3月に第50期棋王が決定。藤井聡太棋王が挑戦者の増田康宏八段に勝利し、3年連続の優勝を果たしました。
棋王戦とは?
「棋王戦」とは、すべての棋士、女流名人、アマチュア名人が参加する棋戦です。1974年に創設され、その翌年には一般棋戦からタイトル戦に格上げされています。
棋王戦では、まず予選と挑戦者決定トーナメント、敗者復活戦を実施します。その後、トーナメントの優勝者と敗者復活戦の勝者が二番勝負を行い、前者は1勝、後者は2勝することによって棋王に挑戦する権利を獲得できます。この挑戦者決定戦を勝ち抜いた棋士が棋王との五番勝負に挑み、そこで先に3勝した者が新たな棋王になります。
そして、棋王位を5期以上連続で保持した棋士には「永世棋王」の称号が与えられます。現在、永世棋王の資格を有しているのは、連続12期優勝した羽生善治九段と、連続10期優勝した渡辺明九段のみだそうです。
直近の歴代タイトル保持者

第48期・第49期(2022・2023年) 優勝者:藤井聡太
第38期~第47期(2012年~2021年) 優勝者:渡辺明
第37期(2011年) 優勝者:郷田真隆
第34期~第36期(2008年~2010年) 優勝者:久保利明
第32期・第33期(2006年・2007年) 優勝者:佐藤康光
第31期(2005年) 優勝者:森内俊之
第30期(2004年) 優勝者:羽生善治
第29期(2003年) 優勝者:谷川浩司
第28期(2002年) 優勝者:丸山忠久
第16期~第27期(1990年~2001年) 優勝者:羽生善治
まとめ
第50期棋王戦コナミグループ杯は、藤井聡太棋王(竜王、名人、王位、王座、王将、棋聖との七冠)の防衛という結果になりました。
一般棋戦として始まり、1975年にプロ棋戦に格上げされてからおよそ半世紀も続いている、歴史ある棋王戦。藤井聡太棋王は、あと2期連続で優勝すれば、史上3人目の永世棋王となります。今後の活躍からも目が離せませんね。