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世界で通用する任天堂のブランド力とは。花札から始まった企業の魅力を紐解いてみた。

投稿日:2020年7月28日

今や世界中で親しまれている任天堂の家庭用ゲーム機やソフト。2016年リオ五輪の閉会式では安倍首相がマリオのコスプレで登場し、大歓声を受けました。しかし、どんな世界的企業も最初はスタートアップです。それはもちろん、任天堂も例外ではありません。
創業者の力だけではなく、運命を感じるような出会いに恵まれたこと、さまざまな才能が集まることによって事業を拡大してきたという任天堂。京都の花札会社から、今や世界に名だたるブランドとなったその強さとはどのようなものなのでしょうか。

任天堂ブランドの出発から

任天堂は1889年の創業。当時は花札の製造をおこなっていたそうです。日本で初めてトランプを製造した企業としても知られていて、1959年にはディズニーのキャラクターを日本で使用する版権を獲得。

それらをトランプの図柄とした“ディズニートランプ”の発売は大ヒット商品となったそうです。ちなみにトランプの遊び方を書いた“プレイガイド”というものをトランプに同梱。トランプ(ハードウェア)にキャラクター(カルチャー)を導入したという点では、これがゲーム会社へと歩みを進めた第一歩と言ってもいいのかもしれません。
アーケードゲーム機や家庭用ゲーム機の開発を始めたのは1970年代からだそうです。

「ゲームセンターでしか遊べなかったゲームを、家庭でも楽しめるように」と開発・発売した家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」が大ヒット。この頃から任天堂は、ゲーム機やゲームソフトの開発会社として広く知られるようになりました。

ちなみに、「ファミリーコンピューター」いわゆる「ファミコン」の開発には、「マリオ」の生みの親と後に呼ばれることとなる宮本茂氏が関わっていました。

任天堂には“娯楽に徹せよ。独創的であれ。”という言葉があるそうです。

今まで発表されてきた全ての商品に“任天堂らしさ”を感じられるのは、社員たちが、任天堂ブランドを追求し続けようとする考え方が根付いているからこそなのでしょう。

これからも家庭用ゲーム機が中心なのか

※画像はイメージです

現任天堂社長の古川俊太郎氏は、同社における今後の取り組みなどについてインタビューに答えています。

中でも印象に残るのが「任天堂が――長い目で見れば――必ずしも家庭用ゲーム機を事業の中心とし続けるとは限らない」という点でしょう。

さらに、“時代ごとに独創的なエンターテインメントを届けるためには、何がベストな手段なのか柔軟に考えていく”と古川氏は答えたそうです。

近いうちに家庭用ゲーム機が事業の中心でなくなると断言してはいないようですが、業績の乱高下を少なくするため、これからもモバイルゲームへ積極的に展開し、さらに拡大させたいそうです。
また、ゲーム事業への良い相乗効果を期待できるとして、任天堂の世界観やキャラクターたちに溶け込めるエンターテイメント施設や映画作品などの事業も進めているようです。

なお、売れ行きに波がでてしまうゲームタイトルについては、クリエイターたちに「もし失敗したら」のようなことはあまり考えてほしくないそうです。そのうえで、具体的な企画などは現場のリーダーに一任しつつも、“自由すぎてもよくない。リーダーたちに自由と規律のバランスを取ってほしい、と指示している”そうです。
家庭用ゲーム以外のジャンルにも幅広く展開をしている任天堂ですが、古川氏自らが明確にしたゲーム作りへの姿勢からみると、これからも多くの魅力あるゲームの登場に期待ができるのではないでしょうか。

まとめ

創業時から一貫した“独創性”をブランドとしてきた任天堂。いつの時代でもヒット商品を生み出してきたのは、変化にも揺るがない“らしさ”であるととともに“強さ”だといえるでしょう。

任天堂はブランドを大事にするとともに時代の変化を先取りし、継続的に成長を重ねているようです。家庭用ゲーム機にとどまらず、多方面への進出・展開がこれからも期待できそうです。

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